はじめに

 

 

このサイトは名古屋市と岐阜県下呂市に拠点を持つ私が次世代の生き方を自ら実践するために立ち上げました。

 

今、日本だけでなく世界中の人々が都市へ集中しています。便利さを求め都市へ来たものの、気が付いてみると家と会社を往復する日々…

週末は疲れて寝る。そして週明け会社へ。

希望を持ち都市へ出てきたにも関わらず一体何のために生きているのかをも見失っている方が多いのではないでしょうか。

 

私も紛れもないその1人でした。大学卒業後、なぜ一斉にシュウカツをして就職しなければならないかを疑問に思いつつも就職、その後いくつか仕事を移りつつも組織の中で歯車の1つとして働かされている感覚。いつも不思議と悶々としている時には、出会いがあります。私が福祉に携わるきっかけになったこと。今こうして1人で働いていこうと決めたこと。

二拠点居住のきっかけになったのは伊藤洋志さんというナリワイを研究し、実践されている方の「フルサトのつくりかた」という本でした。

そして自分の生き方を決める決定的だったのは中島正さんの「都市を滅ぼせ」という本でした。中島さんは飛騨地方で戦後から小農をしてきた方。その方が到達した考えが安藤昌益(1703-1762 町医者、思想家)の思想である不耕貪食な者の打倒でした。直耕(自らの食物を作るため畑を耕す)こそが人の生きる道であり、君主であっても耕さず他者の食物を盗む者は打倒すべしと断じたこの思想が中島さんの「都市を滅ぼせ」の原点になっています。

 

私はその本を読んだ時に衝撃を受けました。名古屋に生まれ、学校や仕事も都市部であった私が、この考えに気付くのは本を読まずして考えられなかったでしょう。本とは凄いモノです。そして迷わずに出版社に本人へ書いた手紙を渡してくれと便りを出し、その後中島さんから手紙を頂き、すぐに直接会いに行きました。

94歳とかなりのご高齢で腰もすっかり曲がってしまい、農業や養鶏は既に出来ない身体になっていたものの、頭脳は明晰で矍鑠(かくしゃく)とされていました。本人の言葉からは著書と少しもブレがなく、都市で不耕貪食に資している者はいずれ生活に生き詰まる。飽食の時代が終わり、外から食物が入ってこなくなれば都市は自然と滅びる。その前にアンタのような人が都市から抜け出し、農村に行き、自給自足をベースに生活していくことによって都市が滅びるのが早まり、早まれば地球が人によって滅亡するのを免れることが出来るかもしれないと。

 

ここまで分かっていて変わらずに都市でどうでもいいモノをつくるために加担する選択肢は私にはありませんでした。まずやってみよう。そして大袈裟に言えば、後に続く人たちへ先鞭をつけようとの考えに至ったのです。

 

ただし、突如明日から農村へ行き自給自足の生活が出来るかと言えばそれは出来ないでしょう。そこで出てきたのが二拠点居住という考え方でした。二拠点居住は、響きはまるで富裕層の別荘を構えるがごとく優雅なように聞こえますが、それとは全く異にする考えです。

二拠点居住はあくまでも農村に拠点を移すための過渡期的な試みと捉えて頂きたいと思っています。都市にいれば、何をするにも自然環境・自身の身体に過度な負担をかけ、欲望に常に翻弄されること必至です。そんな都市から抜け出すために私はまず二拠点居住のスタイルをとり、都市から脱出する方への支援、啓蒙、都市と農村のギャップを埋めるように動いていくことが出来ればと思っています。